★産後3〜9日目にパンパンに張ってくる うつ乳のケア(編集途中です)
出産後すぐに母乳を作るプロラクチンホルモンは最高値に達します。
しかし、胸が反応して母乳が作られ始めるのは2-7日くらいでタイムラグがあります。
母乳を作り始めると、最高値のホルモンなので一気に作り始めて、一晩のうちにパンパンに張るうつ乳になることも。
赤ちゃんが上手に吸えていたり、胸の状態が良い場合は、頻繁に吸ってもらったり、胸を整えて搾乳をする事で徐々に張りは落ち着いてきます。
でも、特にはじめての出産の場合は、抱き方も練習中、胸もあまりケアしているわけでは有りませんよね。ですから、うつ乳のセルフケアが必要になります。
実際、出産準備教育のマザークラスは行われても、産後の胸がどんな経過をとって、どんなセルフケアが必要かと言う母乳クラスは今現在あまり行われていません。
授乳指導や授乳練習も、生まれてすぐからのところもありますが、大抵は1日目から2日目くらいに始まることが多いですよね。
さらに近年、入院期間が短くなる傾向があるため、胸が張るまでに必要なセルフケアと、胸が張ってから必要なセルフケアが伝えられないまま、退院なんてことも多々あります。
そのため、急に張ってくるうつ乳を乳腺炎だと思ったり、産後の胸はガチガチに硬いのだと思ったり、母乳が出ない体質なのだと自分を責めたりするのです。
現在、うつ乳の時には、絞ってもあまり出てこないし、絞ると張り返すからアイスノで冷やす というむくみを無視したケア法が行われることが多いのですが、この方法は胸の状態によっては少し間違っている部分があるかと思います。
流れが滞ったり、浮腫んで乳輪が滑って飲みにくいために、作り出された母乳が出されないこと。
そして、冷やされることは、母乳の中の断乳因子を働かせます。
母乳を出さずに冷やすことは、母乳を減らしたり、断乳のケアと同じことなので、スタートの大切な時期のタイミングで行うと、張りが落ち着いたら母乳量が少なくなっていたり、固くしこりになって痛いけれど自分の胸がいけないんだと赤ちゃんに申し訳なくなったり、自分を責めたりしてしまうこともあります。
以前の職場で行った産前産後のアンケートでは、母乳にこだわっていなくても、母乳が出れば赤ちゃんに吸わせたいというママはかなり多いです。
うつ乳は、母乳が沢山作られて、乳腺の内圧が高まって水分が押し出され、むくんだ状態です。
出口である乳輪のむくみをとると、押されて細くなった管も通りやすくなり、赤ちゃんも飲みやすく、絞るときも絞りやすくなります。
★リンパ乳房ケア(プリンのケア)
胸を、お皿の上にプリンが載っているイメージで考えてみましょう。
お皿は胸の肋骨、プリンはおっぱいです。
胎盤が出たホルモンの刺激と水分調整の不安定さで、産後2-9日目に1度胸が急に張ってくるうつ乳や、おっぱいの詰まりで流れが滞ると、プリンの底が張り付く状態になります。
プリンの底がお皿にしっかり張り付いている状態でお皿を動かすと、つまりプリンを動かそうとすると、プリンには部分的に負担がかかってしまいます。
胸の底が癒着した状態で、おっぱいや乳首をケアしようとすると痛いのはこの為です。
また、張り付いた状態でプリンの底を支えて動かそうとすると、プリンの底に負担がかかります。
胸の底が癒着した状態での、基底部マッサージは、同様に底の部分に負担がかかり、痛みもあります。
おっぱいがパンパンに張るうつ乳や、詰まってしこりになった場合、乳腺炎のケアで最初に必要となるのは、張り付いた状態を底の外側からそっと緩めていくことです。
排水管であるおっぱいの底を先に緩めることで、胸のリンパの流れがスムーズになり、おっぱいの自然な調整能力が生き生きと働き始めます。
この方法でケアをしていくと、ケアしている場所の他の部分も、あれ?しこりが軽くなっている!!という事を良く経験します。
出口である乳管や乳頭部分と、排水管であるリンパの流れが整えられると、自然な胸の流れも良くなるという事なのかなと思います^_^
乳房リンパケアと聞くと、乳房のリンパをゴリゴリと剥がして痛いのではとイメージされる方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、乳房のリンパケアとは、リンパをソフトに整えるケアです。
胸の排水管を緩めてケアしながら、緩んだ場所の出口である乳頭乳輪をケアしていくと、胸への負担を最小限にとどめながら、リンパの流れを整えて、胸に備わっている自然の力をスムーズに生かしていく事ができるのではと思います。
<<乳輪のむくみの取り方>>
<<プリンのケアのポイント>>